QTの日記

広島出身。シドニーに6年住んだ後、最近フランスに移住しました。憧れの田舎暮しを目指してコツコツ準備中。

外国人から見た日本 〜アパート編〜

日本人だけど欧米慣れした私と、夫のセブさん(フランス人)の二人による「外国人から見た日本」*をレポートします。*この場合の外国は欧米です。

初回はアパート編。以前は「当たり前」と思っていた日本のアパートですが、長い海外生活の後に住んでみると、新鮮かつツッコミどころ満載でした。

今回話すのは、先日夫婦で滞在した東京のアパートについて。リビング兼ベッドルームの居間+キッチンスペースの1Kタイプの部屋で、広さは25 平方メートルです。二人で滞在するのに必要最低限の部屋でした。

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写真はイメージです

玄関とキッチン

早速ですが、エレベーターの感想から。(そう、ここからツッコミます)

自動音声の「○階へ参ります。ドアが閉まります。」を聞くと、日本に来たんだ!とテンションが上がります。

欧米では言語が違うのはもちろん、そもそもエレベーターの自動音声は珍しいです。

 

そして玄関。

玄関の段差があり、どの家でも必ず靴を脱ぐのは日本特有ですね。私たちが住んでいたシドニーのアパートでも土足禁止にしてましたが、セブさんも「段差があると清潔感があって良い」とお気に入りです。
 
ここまで良い面ばかりでしたが、ここで負の面が露わに。
キッチンが….狭い。シンクとコンロ。それ以外の空間がほぼ皆無。

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予約時に写真で確認したはずですが、「キッチン付」という言葉に安心して、日本のアパートのサイズ間を忘れていました。
 
いつも夫婦で一緒に料理するのですが、狭すぎて共同作業は不可能でした。野菜を切ったり盛り付けたりはベッドルームの机ですることに。
あと、セブさんは背が高いので(目線の位置が換気扇フードのボタン)、かがんで作業。背が高い人は日本でどうやって料理してるんだろう?
 
同様のシドニー中心部のアパートとキッチンを比べてみます。同じ広さのワンルームのキッチンです。基本的に食洗機とオーブン付きなので、広々です。
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出典: https://www.airbnb.com.au/

お風呂とベッド

次はお風呂/トイレの違い。

欧米ではシャワーとトイレが一緒。トイレと別部屋になった日本のお風呂は広々としてます。
イスに座って体が洗える「床」空間や、伸ばせるシャワーホースは日本のお風呂の醍醐味ですね。

キッチンとは真逆の、くつろげるお風呂場。セブさんの一言「空間の使い方が偏ってない?」に思わず苦笑。

 もう一つ面白いのが機能性です。換気だけでなく乾燥や暖房もできる!
しかし機能に慣れてない、かつ日本語が読めない多くの外国人にとっては、残念ながら無縁の機能でしょう。

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続いてリビング兼ベッドルーム。

私たちの泊まった部屋はセミダブル+シングルベッドでした

最大三人まで泊まれる部屋として、セミダブルベッドには二つ枕が用意してありましたが、二人では幅が狭くて寝れたもんじゃありません。

仕方なく夫婦別々のベッドで寝ました。これも二人部屋には必ずダブルやクイーンベッドがある外国では珍しい事です。

日本の小さなアパートではダブルベットは珍しいのでしょうか?今までAirbnbで泊まった他のアパートでも見たことがありません。そもそも廊下などが狭くてベッドの運び入れができないのかも。

ちなみに英語話者には「セミダブル」はかなり誤解を招きやすいと思います。彼らが「ダブル」と聞くと二人用を思い浮かべるはず。

その他気づき

あと全般的に、家電がハイテクなのも日本独特でしょう。例をあげると、
  • ウォシュレット
  • 照明の明かり調節
  • クーラーの除湿
  • 風呂場の乾燥機機能
  • 自動お湯はり機能

外国ではオン・オフで済ます家電も、日本では追加の機能が多めです。特設の操作パネルやリモコンがあり、沢山のボタンで操作するようになっています。

便利ですが、日本語が読めない外国人には、直感的に使えないため使いづらいと思います。このボタンが全てアラビア語で書かれていたら?ボタン一つ押すのにも勇気が要りそうですよね。

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もちろん、外国人が泊まるアパートには、必ず「各設備の使い方」の冊子が用意してあります。

でも単純に電気をつけたり冷房を入れたい時に、いちいち冊子を開いて説明を読む人なんているのかと疑問です。

ちなみにセブさんは自力で何でも解決したい派なので、生死に関わらない限り、そういった冊子には頼りません笑

解決策として、パネルやリモコンのすぐ横に説明を貼ったり、各ボタンに翻訳ラベルを付けたりすると、外国人にも大分使い易くなると思います。

最後に日本ならではなのが、災害時の避難方法があちこちに示してある事。

実際に滞在三日目に小さな地震があり、久々にビビりました。台風も頻繁に来るし、日本は都心に居ても自然災害と隣合わせだと改めて実感。

シドニー地震や豪雨と無縁の生活をしていた私たちにとっては新鮮でした。

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玄関ドアの避難表示。もう一つ、バルコニーにも経路図がありました。

まとめ

いかがだったでしょうか?今回は「外国人から見た日本のアパート」でした。当たり前だと思っていたアパートも違う目線で見ると面白いですよね。帰国直後で共感した人もいるのでは?

もちろん、これらは全て個人的な意見です。今回の例に当てはまらない日本のアパートもあるし、欧米でも「小さいキッチン」や「ハイテク家電」はあるでしょう。
オーストラリアとフランスで同様のアパートに滞在した私たちの経験に基づいてお話しました。最後まで読んで下さり、ありがとうございました!